◇熊本県知事宛に書簡を送るまでの経緯。

平成18年、長崎県が、「長崎の教会を世界遺産に」と文化庁に推薦したのを祝って、「長崎の教会を世界遺産にする会」が、長崎市の浜屋デパートでイベントを開くのに併せて、岡田正二の個展を開くことになりました。
しかし、その頃私は「天草の教会」はどうなるのか心配になり、熊本県知事に書簡を送ることを考え、先ず玉名地域振興局長の駒崎照雄氏を尋ねて事情を説明したら大いに賛成されて、私の文章を詳しく訂正して、これを県知事に直接お渡しするとの事で、お願い申し上げました。
その後、県の文化課より返答が来ましたが、残念ながら、県知事宛文書と、文化課からの返答の用紙を紛失してしまいました。
今残るのは、訂正前の県知事宛の書簡の原稿だけです。
その後、熊本日々新聞が、天草の教会が、世界遺産の可能性がある事を伝えました。大いに喜んだのを覚えている。


■熊本県知事宛の書簡の原稿

潮谷義子熊本県知事様

この度、長崎県の「長崎の教会群を世界遺産にする会」の柿森和年事務局長よりお電話があり、長崎県が「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を世界遺産として文化庁に推薦するとの噺がありました。
これは既に新聞で報道されております。
これに併せて「長崎の教会群を世界遺産にする会」は、長崎市の浜屋百貨店で色々の行事、イベントを開催する事になりましたが、その一環として、岡田正二の「長崎と天草の教会を世界遺産に」の油彩画を展示する事になりました。
・期日/平成18年12月22日〜27日
・場所/長崎市 浜屋百貨店
実は、長崎、天草の教会は147ヶ所ありまして、岡田正二は10年間掛けて全ての教会を回り、油絵、水彩画に描き、「長崎と天草の教会」としてインターネットに掲載しております。
また、昨年は上通りの大宝堂で個展を開きました機会に、「長崎の教会を世界遺産にする会」の柿森和年事務局長を招待して、講演会を開催し、展示しておりましたハガキ絵(解説付き)147枚を寄贈致しました。
世界遺産候補の教会はその中の、長崎県、熊本県だけでなく、佐賀県、福岡県の教会を含めて49ヶ所ございます。他に、岐阜県の明治村の一ヶ所も含んでいます。これも全て訪問して絵に描き「長崎と天草の教会を世界遺産に」として、ホームページを作り、インターネットに掲載しました。
私が寄贈いたしました、教会のハガキ絵(解説付き)と私が持参する油彩画を、今度、浜屋百貨店で展示致します。
勿論、熊本県の天草の大江教会、崎津教会も熊本市内の手取教会も含んでいます。
この度、長崎県だけが世界遺産として申請しましたが、熊本県の教会は申請されていません。
今後どうなるか心配をしてお便りを差し上げる次第です。
何卒宜しくお願い申し上げます。

平成18年12月2日
岡田正二